| 開館20周年を迎えたアルカイックホールで10月26、27両日、関西二期会オペラ「天守物語」(全一幕)(台本・金窪周作、補作・まえだ純)公演が行われた。初日は斉藤言子(富姫)、川下登(図書之助)、福永修子(亀姫)を軸に出演者が心技一体の舞台を展開し、このオペラに内在する深い情感を伝えた。鏡花の原作に基づく「天守物語」は、まさに日本の伝統的手法と現代的手法が立体的融合体のように統合されたオペラ作品と云えよう。能管、小鼓、太鼓の調べとともに開幕、能舞台の機能性を生かした舞台は歌手の語るセリフや詠唱とオーケストラとの絶妙な組み合わせによって生かされた。 |
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そして、劇のシーンの転換では、時として現代的手法によって時空を揺るがすリズムと音響をもたらした。ヴィブラートを抑え日本語を美しく表現する歌手の伝統的な身ぶりが光彩を放った。これは舞台関係者の力量のもたらした果実に違いない。今世紀初頭のオペラ公演「天守物語」は関西二期会の創造的な出発点として意義深い。(10月26日、アルカイックホール) |